2012年2月23日木曜日

ATTACK FROM THE FAR EAST 2

友人の家に遊びに行ったら、懐かしいビデオがあったので「欲しい」と頼んだ。
友人はビデオデッキが家にないからと、口惜しい表情もせずそのビデオをくれた。


僕らの中学・高校時代、日本のパンク・シーンが誕生から再び輝いていた90年代後半〜00年代初期。シーンの立役者であり、常に最前線で道を切り拓いていったハイ・スタンダードのライブやPVを収録したビデオだ。

楽曲の完成度は驚くほど高く、彼らの3rd『MAKING THE ROAD』で日本のパンクロックは1つの成熟を見たのではないかと思う。そこから今に至るまでパンク音楽は何も変わっていない。


そして、ここからが本題。
大人になってから知ったことなのだが、このビデオジャケットは
ユニクロやドコモなどの大企業、スマップなどの大物ミュージシャンのクリエイティブ戦略を手掛ける気鋭のディレクター・佐藤可士和がデザインしたものなのだ。


これを知った時、僕は衝撃に撃たれた。

どこまでも研ぎすまされ、考え尽くされたミニマルなデザインで世界を動かす現在の可士和デザインからは想像できない、汗臭い男気あふれた、ひらめきの創作でつくられたビデオジャケット。


佐藤可士和にも、こういった過去があったのだな、と。



昨年復活したAIRJAMでのハイ・スタンダードのライブDVDは今日(いやもう昨日か)2月22日発売。それはビデオをもらったことが嬉しくてYOUTUBEでライブ映像を根こそぎ観ていた、まさに発売日の今日(いやもう昨日か)知ったことなのだが、即座にAMAZONで注文した。
これからしばらくはハイ・スタンダードの音楽で白い飯が食えそうだ。


今、このビデオが偶然にも友人から渡ってくるとは。
旧友と大人になって再会した、そんな気分。